労働基準監督署が監督指導をした結果、2020年度(2020年4月から2021年3月まで)に、不払だった割増賃金が支払われたもののうち、支払額が1企業で合計100万円以上となった事案を取りまとめた結果を2021/09/22厚生労働省が公表しています。
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100万円以上の割増賃金をさかのぼって支払わされた企業数1,062
2020年度に労働基準監督署が監督指導して、不払いだった割増賃金を支払った金額が100万円以上だった企業は1,062社あります。
ワースト1は製造業215社で全体の2割(20.2%)を占めています。
商業190社(17.9%)、保健衛生業(11.8%)、建設業(10.7%)と続きますが、特定の業種にかかわらず幅広い業種で未払の割増賃金がさかのぼって支払わされています。
あなたが働いている職場では割増賃金が正しく支払われていますか?
是正の結果支払われた割増賃金合計約70億円。対象労働者数6万5千人超
是正の結果支払われた割増賃金合計額69億8,614万円にもなります。
さかのぼって割増賃金支払い対象となった労働者は65,395人。
労働者1人あたりの平均金額は11万円でした。
労働基準監督署の監督指導が入ったらあなたに支払われることになる未払の割増賃金。計算してみたらいくらになるでしょうか?
【労働基準法違反】労働基準監督署に申告する
東京労働局が2021年6月15日に発表した東京都内の労働基準監督署における2020年の申告事案の概要をみると、約4千件の申告が受理されています。
受理された申告の約8割(3,075件)が賃金不払です。
割増賃金ふくめて賃金不払は労働基準監督署に申告しましょう。
申告内容 | 件数 |
---|---|
賃金不払 | 3,075 |
解雇 | 622 |
労働時間 | 43 |
申告事案は、最低労働基準を定めた労働基準法などに違反するとして労働者が労働基準監督署に救済を求めるものであり、労働基準監督署では、労働者が置かれた状況に意を払い、懇切・丁寧な対応に留意しつつ、迅速・的確に処理を行います。
と東京労働局(厚生労働省)が言っています。
労働基準監督署に労働基準法違反の申告を行ない、監督指導をしてもらいましょう。
小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)
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