2020年度に労働基準監督署が実施した長時間労働が疑われる事業場に対する監督指導の結果が厚生労働省から2021/08/20に公表されました。
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違法な長時間労働で困っているなら労基法違反で労基署に申告しよう
36協定が守られずに違法な長時間労働をさせられていて疲労困憊(ひろうこんぱい)。
残業時間をもっとへらすように上司に話しても「仕事が忙しいのだから仕方がないだろう」と言われて改善されない。
このまま長時間労働させられ続けるのはもうイヤだ。
それでしたら、違法(労働基準法違反)な長時間労働を労働基準監督署に申告しましょう。
労働基準法104条(監督機関に対する申告)
(1項) 事業場に、この法律又はこの法律に基いて発する命令に違反する事実がある場合においては、労働者は、その事実を行政官庁又は労働基準監督官に申告することができる。
2項 使用者は、前項の申告をしたことを理由として、労働者に対して解雇その他不利益な取扱をしてはならない。
監督指導24,042事業場のうち37%(8,904事業場)で違法な時間外労働を確認し是正指導が行われた
監督指導の実施対象24,042 事業場のうち、8,904 事業場(37.0%)で違法な時間外労働が確認され、是正・改善に向けた指導が行われています。
労働時間(違法な時間外労働)8,904事業場のほかにも、賃金不払い残業1,551件、過重労働による健康障害防止措置の未実施4,628事業場、あわせて17,594事業場(73.2%)で労働基準関連法令違反がありました。
(注1) 主な業種を計上しているため、合計数とは一致しない。
(注2) かっこ内は、監督指導実施事業場数に対する割合である。
(注3) 労働基準法第32条違反〔36協定なく時間外労働を行わせていること、36協定が無効なこと又は36協定で定める限度時間を超えて 時間外労働を行わせていることにより違法な時間外労働があったもの。〕、労働基準法第36条第6項違反(時間外労働の上限規 制)等の件数を計上している。
(注4) 労働基準法第37条違反〔割増賃金〕のうち、賃金不払残業の件数を計上している〔計算誤り等は含まない。〕。
(注5) 労働安全衛生法第18条違反〔衛生委員会を設置していないもの等。〕、労働安全衛生法第66条違反〔健康診断を行っていないも の。〕、労働安全衛生法第66条の8違反〔1月当たり80時間を超える時間外・休日労働を行った労働者から、医師による面接指 導の申出があったにもかかわらず、面接指導を実施していないもの。〕、労働安全衛生法第66条の8の3違反〔客観的な方法そ の他の適切な方法により労働時間の状況を把握していないもの。〕等の件数を計上している。
(注6) 「その他の事業」とは、派遣業、警備業、情報処理サービス業等をいう。
監督指導事例
時間労働が疑われる事業場に対する監督指導を実施して、是正勧告が行われています。
以下の例は、映画・演劇業で36協定の上限時間を超えた違法な時間外労働と休日労働が確認され、労働基準法違反による是正勧告が行われました
あなたが働いている職場でも違法な長時間労働が行われていませんか?
まずは会社に改善を求めましょう。
それでも違法な状態が続くなら、労働基準監督署に労働基準法違反で申告しましょう。
小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)
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