2022年「労働災害発生状況(10月速報値)」が厚生労働省から公表されています。
死亡災害、休業4日以上の死傷災害の状況をみてみましょう。
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労働災害【死亡】2022年1月〜9月で520人
2022年1月から9月までの労災で、520人もの方が亡くなっています。
死亡災害で一番多いのが「墜落・転落」。
墜落・転落だけで死亡災害の3割(29%)占めて151人でした。
落ちる事故による死亡をなくすだけでも、労災による死亡者を3割もへらすことができる大きな要因です。
死亡災害で、2番めに多いのが「はさまれ・巻き込まれ」16%(83人)。
3番目に多いのが「交通事故(道路)」14%(72人)でした。
墜落・転落、はさまれ・巻き込まれ、交通事故(道路)の3つの型で306人の方がなくなり、死亡事故全体の6割(59%)を占めています。
2022年1月〜9月の労働災害【死傷災害】の45%(約7万人)が新型コロナウイルス感染症
休業4日以上の労働災害を「死傷災害」といいます。
死傷災害でもっとも多い事故の型は「その他」。
事故の型のその他とは、主として感染症による労働炎害を示す分類。
新型コロナウイルス感染症による労働災害のことです。
死傷災害の45%、7万人近くが新型コロナウイルス感染症によるものでした。
2022年1月〜9月の労働災害【死傷災害】新型コロナ感染症を除く約3割が「転倒」事故
2022年に発生した労災の死傷災害の45%(7万人近く)が新型コロナウイルス感染症でした。
新型コロナウイルス感染症を除くと、
死傷災害の約3割(27%)が「転倒」事故によるものでした。
「転んでケガしたのは本人の不注意。労災じゃないぞ!」
そんなことを職場で言われて、労災申請できないと思っている労働者の方はいませんか?
ケガした本人も「不注意だったな」と感じていると、職場で労災じゃないと言われたら萎縮してしまい、労災申請できないと思ってしまうでしょう。
しかし、厚生労働省の統計をみれば明らかです。
(新型コロナ感染症を除けば)死傷災害で一番多い労災が「転倒」です。
転倒によるケガは労災です。
新型コロナ感染症を除く死傷災害で一番多いのが転倒(27%)。
2番めに多いのが墜落・転落(16%)。
3番めに多いのが腰痛など動作の反動・無理な動作(15%)。
上位3つの労災の型である、転倒、墜落・転落、動作の反動・無理な動作を合わせて約6割(58%)。
転ぶ・落ちる・腰痛が、労災の死傷災害の6割をしめる3つの要因です。
2022年10月 労災速報値 (事故の型) |
死傷災害での割合 (新型コロナ感染除く) |
死傷災害の件数 (新型コロナ感染除く) |
---|---|---|
転倒 | 27% | 22,894 |
墜落・転落 | 16% | 13,409 |
動作の反動・無理な動作 | 15% | 12,662 |
職場で、職場外でも仕事中に転倒(転んだ)してケガをした。
業務災害、労働災害です。
これから冬になると雪で滑ったことによる転倒事故も増えます。
雪や雨、それ以外の原因でも転んでケガしたら、業務災害以外に通勤での転倒でのケガも労災(通勤災害)です。
通勤や仕事(や職場施設)によるケガ・病気は労働災害。
労働者本人の不注意によるケガも労災になります。
労働災害に遭ってしまったら、かならず労災申請(労災保険給付の請求)をしましょう。
「ケガしたのはお前の不注意だから労災じゃない」といって、会社が労災申請に協力しないなど、困ったときには手続きを代わりにいたします。申し込みフォームから依頼していただけます。
【編集後記】
つい最近、Apple Watch(Series8)を買いました。はじめてのApple Watchです。
45mmの大きなサイズのものですが、思っていたほど大きさが気にならず安心しています。
とある1つの機能を使うために買ったので、その目的の使い方だけで満足なのですが、「せっかく買ったので」といろいろと調べて使ってみると、とても便利。驚いています。(今さら何を、というところなのでしょうが・・・)
有能な秘書という表現で紹介しているYou Tubeを見て、納得でした。
秘書という方は人間ですから、人を「使う」ような感じがして秘書は嫌です。
1人仕事と決めていますし、人は雇い(雇え)ませんけれど。
Apple Watchはコンピューターですから、気兼ねなく便利に使わせていただいています。
腕にはめるときにパスコードを入力、腕からはずすまでは一瞬でも認証の手間も時間もいりません。
iPhoneをポケットから出して、手に持って、認証して、アプリを起動してという手間と時間がかかりません。
1つの画面(時計の文字盤)からだけでも、時計のほかに8つのアプリを1タップで起動できます。コンプリケーションのことです。
タップしてアプリを起動しなくても、画面(時計の文字盤)に必要な情報が表示されるコンプリケーションもあります。
Apple Watchで簡単にサッとできることが多く、iPhoneをさわることが10分の1くらいにへったのではないかなと。
これまでiPhoneを1日に何回ポケットから出して操作していたのか、この手間がへってラクです。
初代Apple Watchの発売日を調べたところ2015年4月24日。今から7年前でした。
7年前というと、私は50歳。
このときから使い始めていたら、仕事の進め方もだいぶ違っていただろうなぁと。
MacBookにiPadにiPhone、そして新たにApple Watch。
子どもから「お父さんはApple好きだよね〜」と言われて、そうなのかな?と考えているところです。
小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)
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