児童自立支援施設退所後を描いた短編映画(20分)「レイルロードスイッチ RAILROAD SWITCH」をyoutubeで見てみよう

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「レイルロードスイッチ RAILROAD SWITCH」は児童養護施設を退所後の若者を描いた短編映画です。

10/13(土)に上映会に行って見てきましたが、YouTubeで無料で観ることができます。

20分の短編映画ですので、一度ご覧いただきたいと思い、紹介します。

以下は、予告編です。

STORY
自らの生い立ちにコンプレックスを抱えている青年、和樹。
彼は若手お笑い芸人として、厳しい芸能界の底辺でもがく日々を過ごしていた。
そんなある日、和樹が出演していたお笑いライブに旧友の弘也がやって来る。
弘也は、和樹と同じ児童養護施設で少年時代を過ごした仲間だった・・・。
思いがけない再開をきっかけに、和樹のアイデンテティは揺さぶられていく。

「レイルロードスイッチ RAILROAD SWITCH」西坂來人監督

児童養護施設などの施設出身者ではない方にとっては、普段、児童養護施設出身者の方のことを考える機会は多くはありません。

笑われること・笑わせること。
内容としては賛否の分かれる映画かもしれません。

児童養護施設を退所後に、親や家族の支援・応援を得られずに、社会に出て「自立」していく、ということを考えるきっかけになる、20分です。

本編は、西坂 來人(にしざか らいと)監督 映像作家/絵本作家 のホームページからご覧ください。

西坂來人さんは1985年生まれ。福島県出身。少年期の一時期を児童養護施設で生活していた方です。

住み込みで働く子どもたちが、もしもその職場を辞めたらどうなるのだろう?

児童養護施設にいるときに、施設を出て就職していく年上の子どもを見ていて不安だった、とのことです。

映画監督になることになるきっかけとなった、人生を変えた1本は黒澤明監督の映画『生きる』だそうです。

事なかれ主義の市役所の課長が、胃がんであることを知って、市民のために働きはじめます。

仕事とはなにか、生きるとはなにか、主人公を通じて考えさせられます。

写真は感動的なラストシーンの場面です。私も考えさせられた映画です。
こちらの映画もオススメです。

生きる  Amazonから動画をレンタル・購入できます。

(レンタル期間は30 日間で、一度視聴を開始すると48 時間でレンタル期間が終了します。)

映画監督というと、威張っているイメージが私にはありますが、西坂來人さんは物腰の柔らかい謙虚な若者でした。

児童養護施設とは?社会的養護とは?

児童養護施設とは

「児童養護施設は、保護者のない児童や保護者に監護させることが適当でない児童に対し、安定した生活環境を整えるとともに、生活指導、学習指導、家庭環境の調整等を行いつつ養育を行い、児童の心身の健やかな成長とその自立を支援する機能をもちます。」(厚生労働省)

社会的養護とは

社会的養護とは「保護者のない児童、被虐待児など家庭環境上養護を必要とする児童などに対し、公的な責任として、社会的に 養護を行う。対象児童は、約4万5千人。」 平成29年12月(厚生労働省)

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厚生労働省の資料によると、社会的養護の対象児童約4万5千人のうち1万7千人以上が児童養護施設で暮らしていることになります。

さまざまな社会的養護の中で児童数を見ると一番比率が高いのが児童養護施設です。

ネットを見ると、児童養護施設で暮らしている中での問題も指摘されていますが、

施設を退所した後は、親や家族からの支援を受けることが出来ずに、
社会の中に1人で出て行くことになりますので、その困難な状況を想像することは難しくないと思います。

この短編映画「レイルロードスイッチ RAILROAD SWITCH」は児童養護施設を退所後の若者を描いています。

上映後のトーク、対談から

私たちにできること  (西坂來人さん)

映画「レイルロードスイッチ RAILROAD SWITCH」監督の西坂來人さんからは、“私たちにできること”3つの話がありました。

  • SNSなどで社会的養護について話題にすること。
  • ボランティアに参加すること
  • 民間施設は財政が厳しいのでできれば寄付をすること。

「自立」という言葉自体をNGワードにしている (高橋亜美さん)

監督の西坂來人さんと対談した高橋亜美さんの話の中で“「自立」という言葉自体をNGワードにしている”という話が印象に残りました。

記事「自立とは依存しないことではなく、依存先を増やすことだ。本当の「自立」のためにも生活保護を!」を以前書きました。

本当の自立とは、依存先をふやすこと。
しかし、「自立」という言葉自体を使うこともやめてNGワードにしている、のだそうです。

「自立」という言葉で追い詰めてきてしまったのではないかという思いがあるからのようです。

「自立」という言葉を使うのではなく、
「孤立しない」ためにどうしていったらいいかを考える、という話が心に残りました。

高橋亜美さんはアフターケア相談所「ゆずりは」の責任者の方です。

上映会で紹介された高橋亜美さんの詩は児童養護施設に限らず社会的養護について、これまであまり考えてこなかったという方も、考えるきっかけとしてお読みいただけたらと思います。(私は上映会受付で売っていたのを買いました。)

Amazonから買えます。 はじめてはいたくつした (すーべにあ文庫)

本のタイトル『はじめてはいたくつした』は高橋亜美さんが親しくしている少女から聞いた話を書いた詩です。

薄い本で、一読するだけなら3分でも読めますので時間がない方でも読めます。
もちろん読み返したい詩ですし、読んだら他の方にお貸しするのも良いことだと思います。

「家庭」という誰もがあたりまえに持つと思われがちな基盤を持たない子ども達は、 自立に向けての船出の時点で、すでにさまざまな困難を抱えています。

自立を「余儀なくされる」子ども達(アフターケア相談所「ゆずりは」

【編集後記】

折りたたんで電車に持ち込んで、自然・田舎の中をのんびりとポタリング(自転車散歩)する。
DAHONのフォールディングバイク(折りたたみ自転車)のK3とDOVE i3。
どちらもそれぞれ一長一短があり、どちらを買おうか悩んでいます。
決められないなら、いっそのこと、色で決めてしまおうかと思い始めています。

週末の1日1新

Apple Store 新宿 iPhoneXs ゴールド、シルバー購入
高坂さんのギター&唄
大桃さんの豆乳 たまTsuki
光回線申込み
高速大量回転法セミナー申込

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小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)

小倉健二(おぐらけんじ) 労働者のための社労士・労働者側の社労士 労働相談、労働局・労働委員会でのあっせん代理 労災保険給付・障害年金の相談、請求代理 相談・依頼ともに労働者の方に限らせていただいています。  <直接お会いしての相談は現在受付中止> ・mail・zoomオンライン対面での相談をお受けしています。 1965年生まれ57歳。連れ合い(妻)と子ども2人。  労働者の立場で労働問題に関わって30年。  2005年(平成17年)12月から社会保険労務士(社労士)として活動開始。 2007年(平成19年)4月1日特定社会保険労務士付記。 2011年(平成24年)1月30日行政書士試験合格