障害年金「病歴・就労状況等申立書」は請求者本人が自分自身の言葉で伝えることができる唯一の書類 です。

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障害年金の決定(支給・不支給)は、すべて書類審査

障害年金を受け取る(受給する)ための要件は3つあります。

・初診日要件
・保険料納付要件
・障害等級該当要件(障害の程度)

参考となる過去の記事

会社を辞めようと思っているなら、具合の悪いところは我慢していないで、会社を辞める前に医者に診てもらっておくこと

障害年金の請求は3つの請求パターンがある、障害認定日請求、遡求請求、事後重症請求

Q.障害年金請求の初診日とは❓障害認定日に通っている病院ではじめて診てもらった日ではありません。

など、

障害年金を受け取る(受給する)ために請求をして、
支給決定されるまでの審査は、すべて書類で行われます。

障害年金請求をしたときの審査で障害年金を受給できるかどうかの障害の程度の判断は2つの書類で行われます。

(1)診断書(医師が記入します。)
(2)病歴・就労状況等申立書(請求者本人が記入します。)

「その他に必要な書類」もありますが、大きくは(1)診断書(2)病歴・就労状況等申立書、この2つの書類で、障害年金を受給する障害の状態にあるかどうかの判断がされることになります。

診断書は、日常生活における動作の障害の程度、現症(現在の患者の状態)時の日常生活活動能力及び労働能力など、日常生活をする能力や仕事をすることができるかどうかの能力の状態など、請求する本人の状態を、日常生活を共にしていない医師に書いてもらうのです。

わずかな時間での診察時間だけでの判断による記入では、医師が正しい障害状態を診断書に記入することが難しくなります。

一人暮らしを想定した場合の日常生活能力について、請求する本人が医師に正しく伝えていく必要があります。

「病歴・就労状況等申立書」の目的

(a)請求者本人が自分自身の言葉で、障害の状態を伝えることができる唯一の書類
(b)受信状況等証明書・診断書といったその時の点と点をつなぐ線としての役割を持つ書類

大きくは(1)診断書(2)病歴・就労状況等申立書、この2つの書類で、障害年金を受給する障害の状態にあるかどうかの判断がされることになることを先ほど書きました。

(1)診断書が医師によって記入される書類です。
(2)病歴・就労状況等申立書は、自分の障害の状態について、請求者本人が自分自身の言葉で伝えることができる唯一の書類です。

病歴・就労状況等申立書は、請求者本人が自分自身の言葉で、自分の障害の状態について伝えることができる唯一の書類です。

感情面で辛い・苦しいと書くだけでは、審査をする方には伝わりづらいかも知れません。

自分の病状や障害の状態について、自分のことを知らない第三者が読んで病状の経過や障害の状態について、書類を読んで理解できるように、いつ(頃)・何が・どのように、と記述があるとわかりやすくなりますでしょうか。実際に書いてみて読み直し、必要があればなんどでも書き直してみましょう。このことを考えるとExcelやWordで記入すると便利かも知れません。

受信状況等証明書・診断書はある一時点での情報を記載したもので“点”の情報です。
この“点”の情報である受信状況等証明書・診断書だけでは、全体の流れがわかりません。
この“点”と“点”をつないで“線”の情報としての役割を果たすのが、発病から初診・診療・障害認定日における障害の状態の流れを記入する情報が病歴・就労状況等申立書としての面があります。

その他にも、初診日確定の参考資料となる、再発か継続かを判断する材料となるなど、重要な書類であると言えます。

病歴・就労状況等申立書

「病歴・就労状況等申立書」は、発病から現在の障害に至るまでを時系列で、流れを簡潔に書きましょう。

「病歴・就労状況等申立書」の書式は年金事務所で受け取れます。

または、日本年金機構「病歴・就労状況等申立書を提出しようとするとき」からダウンロードできます。

1枚で記入し切れない場合は複数枚で提出できます。

時系列で簡潔に記載していきますから、書き直しの手間を考えるとExcelのフォーマットをダウンロードして、Excelで記入していく方が便利かも知れません。
Excelで記入しずらい場合は、Wordで記入して提出することもできます。

繰り返しになりますが、障害年金を受け取る(受給する)ための請求をしたあとの審査は書類審査です。

障害年金を請求するご本人が障害に苦しんでいても、提出した書類に正しく記載されていなければ、審査の結果として障害年金は支給されません。

日常生活の状況を詳しく、簡潔に、治療経過や症状、障害の程度がわかるように、記入してください。

受信状況等証明書・診断書に記載された日付と矛盾することがないように病歴・就労状況等申立書への記入を間違わないことも大切です。

日本年金機構の記載要領(病歴・就労状況等申立書)「病歴・就労状況等申立書の提出にあたって」を確認して、発病から現在の障害に至るまでを時系列で、流れを簡潔に書きましょう。

日本年金機構の記載要領(病歴・就労状況等申立書)「病歴・就労状況等申立書の提出にあたって」

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小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)

小倉健二(おぐらけんじ) 労働者のための社労士・労働者側の社労士 労働相談、労働局・労働委員会でのあっせん代理 労災保険給付・障害年金の相談、請求代理 相談・依頼ともに労働者の方に限らせていただいています。  <直接お会いしての相談は現在受付中止> ・mail・zoomオンライン対面での相談をお受けしています。 1965年生まれ57歳。連れ合い(妻)と子ども2人。  労働者の立場で労働問題に関わって30年。  2005年(平成17年)12月から社会保険労務士(社労士)として活動開始。 2007年(平成19年)4月1日特定社会保険労務士付記。 2011年(平成24年)1月30日行政書士試験合格