「新型コロナ」関連の経営破たんが1年6カ月で全国累計2,000件に達したと東京商工リサーチが2021年8月31日に発表しています。
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【新型コロナ関連の経営「破たん」】累計2,000件(東京商工リサーチ発表)
「新型コロナ」関連の経営破たんが1年6カ月で全国累計2,000件に達したと2021年8月31日に東京商工リサーチが発表しました。
2020年2月の第1号発生から約1年6カ月 コロナ破たん累計2,000件【8月31日15:00 現在】
コロナ関連破たんは2020年2月に第1号が発生して以来、約1年6カ月で2,000件に膨らんだ。
コロナ関連破たんは全国に広がっていて、東京都が466件(倒産441件、準備中25件)に達し、全体の約4分の1(構成比23.3%)を占めていて突出している。
【新型コロナ関連の経営「破たん」】飲食業が最多、アパレル、宿泊業と飲食料品卸売業が続く多さ
- 業種別では、来店客の減少、休業要請などで打撃を受けた飲食業が最多(366件)
- 工事計画の見直しなどの影響を受けた建設業(193件)
- 小売店の休業が影響したアパ レル関連(製造、販売)(168件)
- インバウンドの需要消失や旅行・出張の自粛が影響したホテル,旅館の宿泊業(91件)
- 飲食業などの不振に引きずられている飲食料品卸売業も同件数(91件)
【新型コロナ関連の経営「破たん」】従業員数の合計は2万493人
「新型コロナ」関連破たんのうち、従業員数(正社員)が判明した1,879件の従業員数の合計は2万493人。
従業員数が少ない小規模事業者に、新型コロナ破たんが集中している。
- 従業員5人未満が1,082件(構成比57.5%)
- 5人以上10人未満が345件(同18.3%)
- 10人以上20人未満が238件(同12.6%)
従業員50人以上の破たんは2021年1-3月で12件、4月以降は7件発生している。
【新型コロナ関連の経営「破たん」】未払い賃金があるなら8割支払われる「未払賃金立替払制度」を利用しよう
企業倒産により賃金未払のまま退職した労働者に対して、未払賃金の一部(上限8割)が支払われる制度があります。
「未払賃金立替払制度」です。
「立替払」というと、あとで「返す」必要があるように思うかもしれませんが、返却不要です。
「立替払」とは、倒産した会社の代わりに立て替えて労働者に支払うという意味です。
労働者に「立替払」したお金は、倒産した企業(破産管財人等)に対して、請求(求償)することになります。
請求(求償)したお金を倒産した企業が返せなくても、労働者に返せということはありません。安心して「未払賃金立替払制度」を利用しましょう。
未払賃金立替払制度を利用できる要件には事業主(会社)の要件と労働者についての要件の2つがあります。
独立行政法人労働者健康安全機構が未払賃金立替払制度を実施しています。
中小企業の場合は法律上の倒産でなくても、労働基準監督署長から事実上の倒産と認められれば利用することができます。
労働基準監督署に相談しましょう。
パンフレット「未払賃金の立替払制度のご案内」は日本語だけでなく外国語版もあります。
外国人で、働いていた会社が倒産して受けとれない賃金があるという方がいたら紹介しましょう。
「未払賃金の立替払制度のご案内」外国語
小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)
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