【労働者の方へ】テレワークを会社に求めよう!

固定ページ
Pocket

新型コロナで不安・不便な日々ですが、テレワークが注目されたのは良かったことです。
注目はされたものの、まだまだ広がっていないテレワーク。
働く方(労働者)から会社にテレワークを求めていきましょう。

テレワーク実施率18.5% 2020年5月以降過去最低を記録(日本生産性本部)

新型コロナウイルス感染症が組織で働く人の意識に及ぼす影響の継続調査(第 8 回「働く人の意識調査」)結果について、公益財団法人日本生産性本部から2022年1月27日公表されました。

2020年5月から四半期毎に実施している8回目の調査で、20歳以上の雇用者1,100人を対象に1月17〜18日に行なわれたインターネットでのアンケートで行われました。

1月の調査でのテレワーク実施率は18.5%。

2020年5月からの8回の調査のなかで、テレワーク実施率が過去最低でした。(過去最高は2020年5月調査の31.5%)

前回 10 月調査の 22.7%と比べて4.2%減っています。

大企業の本社機能が集中する首都圏(1都3県)のテレワーク実施率が前回10月調査から10.1%さがりました。(36.9%→26.8%)

テレワーカーの週当たりの出勤日数は減り、週3日以上テレワークをおこなう方は、前回10月調査の 41.2%から 53.0%へと11.8%増えています。

在宅勤務に「満足している」「どちらかと言えば満足している」割合は、過去最多で77.5%です。

前回10月調査の 66.1%から11.4%増えています。

コロナ禍収束後のテレワーク継続意向について、意欲的な割合(「そう思う」「どちらかと言えばそう思う」の合計)は 過去最多で80.4%。

第8回 働く人の意識調査 テレワーク実施率は過去最低の18.5%、中堅・大企業の実施率低下が影響
2022年1月27日 公益財団法人 日本生産性本部

コロナ禍が収束したあとでもテレワークを望む労働者が8割を超えていますが、テレワークを実施する会社は首都圏を中心に減ってきてしまっていることが日本生産性本部のアンケート調査の結果からわかります。

テレワークを望む働く方(労働者)の声を、会社に反映させていく必要があります。

働く方(労働者)からテレワークを会社にもとめよう

  • テレワーク(在宅勤務)に喜んでいる方が8割近い(77.5%)
  • コロナとは関係なくテレワークを望んでいる方が8割(80.4%)
  • テレワーク実施率は過去最低(18.5%)

テレワークの実施を喜び今後も継続することを望む労働者と、テレワークを減らしていく会社。

テレワークを求める労働者の声を、会社に認めさせていくことが必要です。

労働者(働く方)から、テレワークを会社にもとめていく。

労働組合で要求して、会社と話し合う、団体交渉で要求を認めさせる。

あるいは、テレワークを認めるように行政の資料を会社に参考にさせる、テレワークを実施することで費用の一部を助成金などを会社が受けとれることを知らせる、など工夫をして提案してみてもよいのではないでしょうか。

多くの労働者が働いている中小企業でのテレワーク実施率が低すぎるのが現状です。

コロナ禍で不安で不便な毎日をすごしてきたなかで、コロナ禍が終わったあとを見すえた希望となるテレワークを社会に定着するために、中小零細企業でのテレワーク実施率を高めていきたいところです。

テレワーク実 施率が高まらない理由は明らかで、 従業員規模 100 名以下の勤め先で 10%台、101~1,000 名で 20%台、 1,001 名以上で 30%台と、従業員規模による格差が大きく、固定していることが強く作用してきた。

わが国の働く人に占める中小 企業の割合は 6~7 割と多数を占めるため、中小企業のテレワークが拡大しないと全体のテレワ ーク実施率も上昇しない。

ところが、今回の調査で、100 名以下のテレワーク実施率は前回 10 月 調査の 14.3%から 11.1%へと 3.2 ポイントの低下

第 8 回 働く人の意識に関する調査調査結果レポート 2022年1月27日 公益財団法人 日本生産性本部

テレワーク推進強化奨励金

なかなかテレワークを進めない中小零細企業。

テレワークを推進するための助成金や奨励金などがあります。

条件がさだめられていますから、あなたが働いている会社が対象となるかどうか調べてみましょう。

そして、利用できるのであれば会社で上司や担当部署に伝えて申請するように勧めてみてはいかがでしょうか。

零細企業にとっては小さな額でもテレワークを実施するための動機づけになるかもしれません。

そんな助成金・奨励金の1つにテレワーク推進強化奨励金があります。

テレワーク推進強化奨励金は、常時雇用する労働者が1名~300名以下で都内に本社または事業所を置く中小企業等を対象に最題50万円の奨励金が支給されます。

  • 東京都が実施する「テレワーク東京ルール」実践企業宣言において、「テレワーク推進リーダー」を登録した企業が、Webサイト上で事前エントリー
  • 「テレワーク推進強化期間(令和3年12月6日~令和4年2月28日)」に、テレワーク可能な労働者数のうち「週3日・社員の7割以上」、1か月(31日)・2か月(62日)テレワークを実施
  • テレワーク実施人数および通信費や機器・ソフト利用料など奨励金の対象経費に基づき最大50万円の定額の奨励金を支給

テレワーク推進強化奨励金 東京しごと財団 雇用環境整備課

テレワーク推進強化奨励金

【編集後記】

テレワークが定着して「満員電車で毎日通勤なんて時代もあった」と振り返ってなつかしむ、そんな社会になったらいいですね。

The following two tabs change content below.

小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)

小倉健二(おぐらけんじ) 労働者のための社労士・労働者側の社労士 労働相談、労働局・労働委員会でのあっせん代理 労災保険給付・障害年金の相談、請求代理 相談・依頼ともに労働者の方に限らせていただいています。  <直接お会いしての相談は現在受付中止> ・mail・zoomオンライン対面での相談をお受けしています。 1965年生まれ57歳。連れ合い(妻)と子ども2人。  労働者の立場で労働問題に関わって30年。  2005年(平成17年)12月から社会保険労務士(社労士)として活動開始。 2007年(平成19年)4月1日特定社会保険労務士付記。 2011年(平成24年)1月30日行政書士試験合格