失業手当(雇用保険の基本手当)は解雇など会社都合退職ではない場合には、受け取り始めるまでに3ヶ月の給付制限期間がありましたが、2020/10/01以降に退職する場合は1ヶ月短縮されて2ヶ月になります。
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失業手当の【給付制限期間】
失業手当(雇用保険の基本手当)を受けるには誰でも7日間の待機期間が必要です。
解雇など会社都合退職の場合は待機期間満了後すぐに失業手当を受けられますが、自己都合退職や懲戒解雇などの場合にはさらに離職理由による給付制限期間があります。
離職理由による給付制限期間は、条文上は1ヶ月以上3ヶ月以内で、実際には3ヶ月の給付制限がありました。
2020/10/01以降に退職する場合は、自己都合退職の失業手当の【給付制限期間】が2ヶ月へ短縮されます。
しかし、給付制限期間が1ヶ月短縮されて2ヶ月となる場合とこれまで通り3ヶ月の場合がありますので注意しましょう。
雇用保険法
21条 基本手当は、受給資格者が当該基本手当の受給資格に係る離職後最初に公共職業安定所に求職の申込みをした日以後において、失業している日(疾病又は負傷のため職業に就くことができない日を含む。)が通算して7日に満たない間は、支給しない。
33条 被保険者が自己の責めに帰すべき重大な理由によつて解雇され、又は正当な理由がなく自己の都合によつて退職した場合には、第21条の規定による期間の満了後1箇月以上3箇月以内の間で公共職業安定所長の定める期間は、基本手当を支給しない。
ただし、公共職業安定所長の指示した公共職業訓練等を受ける期間及び当該公共職業訓練等を受け終わつた日後の期間については、この限りでない。
給付制限期間【2ヶ月】
2020/10/01以降すぐに自己都合で退職する場合は給付制限期間は【2ヶ月】と思って問題ありません。
しかし、その後にまた自己都合退職する場合は、給付制限期間が2ヶ月の場合と3ヶ月の場合がありますので、2020/10/01からどのように変更されるのか知っておいた方が良いでしょう。
離職日が2020/10/01〜自己都合退職。前の離職が2020/09/30か離職なしは給付制限期間【2ヶ月】
2020/10/01以降での離職の1回目・2回目のケースでは、2020/09/30までの離職の有無・離職理由は問題になりません。
この場合は、2020/10/01以降での自己都合退職による離職の1回目・2回目の給付制限期間は2ヶ月に短縮されます。
給付制限期間【2ヶ月】になるのは、2020/10/01〜過去5年間で自己都合退職2回以下の場合
2020/10/01以降での自己都合退職による離職の1回目・2回目の給付制限期間は2ヶ月に短縮されます。
2020/10/01以降での自己都合退職による3回目以降の離職の場合は注意が必要になります。
給付制限期間【3ヶ月】のままで変わらないのはどんな人か
2020/10/01〜の自己都合退職で給付制限期間【3ヶ月】で変更ない場合
今回(一番直近)の離職が、2020/10/01以降での自己都合退職だった場合で、
今回の離職の前の5年間に2020/10/01以降2回以上の自己都合退職であった場合には、給付制限期間は2ヶ月に短縮されずに3ヶ月になります。
自己の責に帰すべき重大な理由での退職は【給付制限期間】3ヶ月のまま
懲戒解雇(自己の責めに帰すべき重大な理由での退職)された場合は、
離職日が200/10/01以降であっても、給付制限期間は3ヶ月のままで変更ありません。
【編集後記】
2020/10/01以降に自己都合退職する場合は失業手当の給付制限期間が1ヶ月短縮されて2ヶ月になります。
しかし、2020/10/01以降の自己都合退職が3回目からは給付制限が2ヶ月の場合と3ヶ月の場合があります。
小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)
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