初診日が20歳の誕生日を1月すぎていた。
国民年金の保険料を払っていなかったのだけれど、障害年金を受給できないのだろうか?
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初診日が20歳の誕生日の翌月だった。国民年金の保険料を払っていないと障害年金を受給できないのか?
国民年金に加入するのは20歳です。
20歳に達する日(20歳の誕生日の前日)に国民年金の被保険者となります。
国民年金の被保険者となると、国民年金の保険料を払う義務が発生します。
20歳前に初診日がある方は国民年金の保険料を払う義務がありませんので、20歳前に初診日がある場合は、保険料を払っていなくても障害年金を受給できます。
20歳の誕生月から20歳の誕生月の翌月に初診日があった場合で国民年金の保険料を払っていなかった方は、障害年金を受給できないのでしょうか?
Q.初診日が20歳の誕生日を1月すぎた日。国民年金の保険料を払っていないが障害年金を受給できるのか?
私には、高校卒業後に就職せずに自宅にひきこもっていた子どもがいます。それまで病院を受診していなかったのですが、精神的につらい状態なので病院に行きたいと本人が言うので付き添って精神科を受診しました。初めて受診したのは20歳の誕生日の翌月でした。1年6ヶ月通院し、うつ病と診断されて状態が重いので障害年金を受給したいと考えています。
国民年金の保険料は払ったことがなく保険料の免除の手続きもしていません。
私の子どもは障害年金を受給できるのでしょうか?
A.20歳の誕生日の翌月までに初診日がある方は、障害年金を受給するための保険料納付要件は問われません。
20歳の誕生日からその翌月までの間に初診日がある方は、国民年金の保険料を払っているかどうかは問題になりません。
障害認定日(原則として初診日から1年6月経過した日)に、障害の程度が障害年金の障害等級1級2級にあてはまる方は障害基礎年金(国民年金)を受給することができます。
国民年金保険料の納付要件が問われるのは、初診日の前日に初診日のある前々月までに被保険者期間がある方
国民年金保険料の納付要件が問われるのは、初診日の前日に初診日のある前々月までに被保険者期間がある方です。
初診日の前日に、初診日の前々月までに被保険者期間がない方は国民年金の保険料を払っていたかどうかは障害年金を受給するための要件として問われません。
初診日の前日に、初診日のある月の前々月までに被保険者期間があるか? | 障害基礎年金の保険料納付要件 |
---|---|
ない | 保険料納付要件は問われない (国民年金の保険料を払っていなくても問題とならない) |
ある | 初診日の前日に初診日のある月の前々月までに被保険者期間がある場合は(1)か(2)を満たしていること。 (1) 初診日のある月の前々月までの被保険者期間の保険料納付済期間と保険料免除期間を合わせた期間が3分の2以上ある。 (2) 初診日に65歳未満の場合は、初診日のある月の前々月までの直近1年間に未納期間がないこと。 |
20歳誕生日からその翌月までの間に初診日がある方。
この方は、初診日の前日に初診日のある前々月までは20歳未満ですので被保険者期間がありません。
20歳誕生日からその翌月までの間に初診日がある方は、国民年金の保険料を払っていなくても障害認定日かそれ以降に障害等級1級2級にあてはまる状態であれば、障害年金を受給できます。
20歳前から海外在住だった方が、日本で暮らすようになって帰国した翌月に初診日がある場合も障害年金を受給するうえで国民年金保険料の納付要件は問われません。
参考記事
海外移住の方が日本に戻ってきてすぐに病気やケガで病院で診察を受けた場合は、保険料納付を問われずに障害基礎年金を受け取れます。
国民年金法30条(障害基礎年金の支給要件)
20歳の誕生日からその翌月までの間に初診日がある方は、20歳に達したとき(20歳誕生日の前日)に被保険者となっていますので、初診日において国民年金の被保険者です(国民年金法8条)。
そして、当該傷病に係る初診日の前日において、当該初診日の属する月の前々月までに被保険者期間がありません。
初診日において被保険者であり、初診日の前日に初診日の属する月の前々月までに被保険者期間がない方は、保険料の納付に関係なく障害認定日に障害年金の障害等級1級2級にあてはまる状態であれば、障害基礎年金を受給することができます(国民年金法30条)
国民年金法8条(資格取得の時期)
前条の規定による被保険者は、同条第1項第2号及び第3号のいずれにも該当しない者については第1号から第3号までのいずれかに該当するに至つた日に、20歳未満の者又は60歳以上の者については第四号に該当するに至つた日に、その他の者については同号又は第五号のいずれかに該当するに至つた日に、それぞれ被保険者の資格を取得する。
1号 20歳に達したとき。
2号 日本国内に住所を有するに至つたとき。
3号 厚生年金保険法に基づく老齢給付等を受けることができる者その他この法律の適用を除外すべき特別の理由がある者として厚生労働省令で定める者でなくなつたとき。
4号 厚生年金保険の被保険者の資格を取得したとき。
5号 被扶養配偶者となつたとき。
国民年金法30条(障害基礎年金の支給要件)
(1項)障害基礎年金は、疾病にかかり、又は負傷し、かつ、その疾病又は負傷及びこれらに起因する疾病(以下「傷病」という。)について初めて医師又は歯科医師の診療を受けた日(以下「初診日」という。)において次の各号のいずれかに該当した者が、当該初診日から起算して1年6月を経過した日(その期間内にその傷病が治つた場合においては、その治つた日(その症状が固定し治療の効果が期待できない状態に至つた日を含む。)とし、以下「障害認定日」という。)において、その傷病により次項に規定する障害等級に該当する程度の障害の状態にあるときに、その者に支給する。
ただし、当該傷病に係る初診日の前日において、当該初診日の属する月の前々月までに被保険者期間があり、かつ、当該被保険者期間に係る保険料納付済期間と保険料免除期間とを合算した期間が当該被保険者期間の3分の2に満たないときは、この限りでない。
1号 被保険者であること。
2号 被保険者であつた者であつて、日本国内に住所を有し、かつ、60歳以上65歳未満であること。
2項 障害等級は、障害の程度に応じて重度のものから1級及び2級とし、各級の障害の状態は、政令で定める。
【編集後記】
昨日(2022/08/30)は涼しかったので、多摩湖までポタリング(自転車散歩)しました。
曇っていて景色はぼんやりとしていましたが、ゆっくりと走っていればほとんど汗をかかないほどの涼しさで快適でした。
小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)
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