失業手当をもらっているので早く就職すると損する?No!再就職手当をもらえます。

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Q.失業保険をもらっていて残りの期間がある。再就職したら失業保険もらい損でもったいない?

A.失業保険(雇用保険の基本手当)を受け取っている方が早く再就職すると、再就職手当がもらえます。

会社を辞めて失業手当(雇用保険の基本手当)を受け取っている。失業手当を受け取れなくなるのはもったいないから、いそいで再就職するのは損だな〜。

いえいえ、そんなことはありません。良い就職先が見つかったのにわざわざ見逃すのはもったいないです。

失業手当を受け取れる日数(所定給付日数)の3分の1以上を残して就職すると再就職手当を受け取れます。

失業手当(雇用保険の基本手当)の所定給付日数の3分の1以上の支給日数を残して、安定した職業に就職し、支給要件を1〜8までの要件を全て満たすと、再就職手当をもらえます。

No. 再就職手当を受け取るための要件
(1~8までの全てを満たす必要があります)
就職日の前日までの失業の認定を受けた後の基本手当の支給残日数が、所定給付日数の3分の1以上あること。
1年を超えて勤務することが確実であると認められること
待期満了後の就職であること
離職理由による給付制限を受けた場合は、待期満了後1か月間については、ハローワークまたは許可・届け出のある職業紹介事業者の紹介により就職したものであること
離職前の事業主に再び雇用されたものでないこと(資本・資金・人事・取引等の状況からみて、離職前の事業主と密接な関係にある事業主も含みます。)
就職日前3年以内の就職について、再就職手当または常用就職支度手当の支給を受けていないこと
受給資格決定(求職申し込み)前から採用が内定していた事業主に雇用されたものでないこと
原則、雇用保険の被保険者資格を取得する要件を満たす条件での雇用であること

※1 の支給残日数は、就職日から受給期間満了年月日までの日数を超えるときは就職日から受給期間満了年月日までの日数です。

残っている日数が多いと、よりたくさんの再就職手当が受け取れます。

失業手当を受け取れる日数(雇用保険の基本手当の所定給付日数)

あなたが会社を辞めたら(解雇されたときも)、ハローワークに行って失業の認定を受けて求職の申込みをします。

待機期間7日間と給付制限期間がある方はその期間を終えると、失業手当(雇用保険の基本手当)を受け取れます。

失業手当(雇用保険の基本手当)についての参考記事はこちら。
離職証明書の離職理由は要チェック❗️失業手当を受け取れる日数が少なくなったり、本来よりも受取開始が3ヶ月遅れる心配があります。

倒産 解雇等以外の自由による離職者の所定給付日数

倒産 解雇等による離職者の所定給付日数

就職困難者の所定給付日数

受け取れる期間(日数)は上の表の通りです。

残りの日数がまだあるのに、再就職して失業手当がもらえなくなると、確かにもったいない感じがします。

しかし、日数が一定の割合で残っていると、失業手当(基本手当)の代わりに、再就職手当がもらえます。

再就職手当支給申請書

再就職手当支給申請書(雇用保険).pdf

Q.再就職手当てはいくら受け取れるの?

基本手当の支給残日数が所定給付日数の 再就職手当の額(1円未満の端数が切り捨て)
3分の2以上の方 基本手当日額×所定給付日数の残日数×70%
3分の1以上の方 基本手当日額×所定給付日数の残日数×60%
再就職手当を計算するときの基本手当日額の上限額(離職時の年齢) 平成31年7月31日までの額
60歳未満 6,105円
60歳以上 4,941円

ネットで受け取れる再就職手当の金額が調べられる。ke!san Presented by CASIO(カシオ)

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ke!san 生活や実務に役立つ計算サイト で再就職手当の計算ができます。

Ke san Presented by CASIO カシオ
再就職手当の計算

失業手当(雇用保険の基本手当)が受け取れる日数が残っていても、良い就職先が見つかったらチャンスを活かして再就職して、再就職手当をもらおう。

失業手当がもらえなくなることをもったいなく思って、せっかくの再就職のチャンスを棒に振っては本末転倒です。

良い就職先が見つかったら早く再就職して、再就職手当をもらいましょう!

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【編集後記】

新宿西口の朝。夕方小雨も振りましたが朝は晴れていました。
寒い1日でした。この冬はじめてハンチングをかぶって仕事に行きました。

今日の1日1新:苺ミックススムージー

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小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)

小倉健二(おぐらけんじ) 労働者のための社労士・労働者側の社労士 労働相談、労働局・労働委員会でのあっせん代理 労災保険給付・障害年金の相談、請求代理 相談・依頼ともに労働者の方に限らせていただいています。  <直接お会いしての相談は現在受付中止> ・mail・zoomオンライン対面での相談をお受けしています。 1965年生まれ57歳。連れ合い(妻)と子ども2人。  労働者の立場で労働問題に関わって30年。  2005年(平成17年)12月から社会保険労務士(社労士)として活動開始。 2007年(平成19年)4月1日特定社会保険労務士付記。 2011年(平成24年)1月30日行政書士試験合格