【障害年金請求】診断書の種類

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「障害年金 診断書の種類」で検索してBlogを読みにきていただいた方がいます。
障害年金の請求書類と診断書の種類について見てみましょう。

障害年金診断書 1

障害年金の請求は年金事務所などに必要書類を提出することで行なう

障害年金を受けとるために必要な要件は3つあります。

  • 保険料納付要件
  • 年金加入要件
  • 障害状態要件

この3つの要件を満たすと、障害年金を受けることができます。

障害年金を受けとるためには、年金事務所などに必要な書類を提出することで請求の手続きを行なう必要があります。

提出する書類には、請求者本人の住民票や支給が決定された場合に年金の振込先となる口座を知らせる預金通帳かキャッシュカードのコピーなどを含めるといくつも必要なものがあります。

年金事務所などに提出する書類のなかで、障害年金を支給するか支給しないかを決定する審査のために重要になるのは大きく3つあります。

「受診状況等証明書」

「診断書」

「病歴・就労状況等申立書」

「受診状況等証明書」は初診日を明らかにするための書類です。

「初診日」とは、障害の原因となる病気やケガで初めて医師による診療を受けた日のことをいいます。

受診状況等証明書で初診日が特定されることで、初診日の前日における保険料納付要件を年金事務所が確認することができますし、障害の状態を判断する障害認定日が決まります。

「診断書」は障害認定日における障害の状態の程度を判断するための書類です。

初診日から原則1年6月を経過した日となる障害認定日の時点で、障害年金を支給する障害の状態にあるかどうかを判断するための書類が「診断書」です。

「病歴・就労状況等申立書」は、障害の原因となる病気やケガが発生したときから現在までの受診や仕事や生活上の困難な状況などについての経過を時系列で記入する書類です。

3つの書類のなかで1つだけ、医師ではなく障害年金を請求する本人が記入できるのが病歴・就労状況等申立書です。

障害年金の請求で提出する「診断書」は専用の書式が決められている

「診断書」は医師により記載される書類であることはご存知でしょう。

会社などに勤めて働いている方は病気で長めの休暇をとったり休職したときに「診断書」を提出した方もいるでしょう。

障害年金を請求するときに必要となる診断書も医師が記載する書類であるということでは同じものです。

しかし、障害年金を請求するための診断書は、専用の書式(様式)に医師が記入する必要があることが特徴です。

診断書について、他の場合と違うこととしてもう1点あります。

医師による診断書は、糊づけして開かないようにされた封筒に入れられ「開封すると無効ですよ」と言われることがあります。

つい最近、私自身のことですが診断書ではありませんが、健康診断の結果で精密検査が必要だとされて検査機器がそろった大病院への紹介状を書いてもらいましたが「開封したら無効」ですと言われました。(ちなみに精密検査の結果、問題ありませんでした。)

障害年金請求用の診断書に医師が記入して病院の窓口などで受けとるときに封印が押された封筒で受けとることもあります。

封がされていると開けてはいけないような気がするものです。

しかし、障害年金請求用の診断書は記載もれなどがないことを確認して提出する必要がありますから、かならず開封して診断書記載内容を確認してください。

年金事務所に提出する障害年金を請求するための専用の診断書の書式は8種類あります。

障害年金の診断書の種類は8種類

障害年金請求用の診断書の種類 診断書の様式番号 主な病気やケガ
眼の障害用 第 120号の1 白内障、緑内障、ブドウ膜炎、眼球萎縮、癒着性角膜 白斑、網膜脈絡膜萎縮、網膜色素変性症、糖尿病性網膜症
聴覚・鼻腔機能・平衡感覚・そしゃく・嚥下・言語機能の障害用 第120号の2 <聴覚>メニエール病、感音性難聴、突発性難聴、頭部外傷または音響外傷による内耳障害、薬物中毒による内耳障害。
<鼻腔機能>外傷性鼻科疾患。
<そしゃく・嚥下機能、言語機能>咽頭摘出術後遺症、上下顎欠損
肢体の障害用 120号の3 上肢又は下肢の離断又は切断障害、 上肢又は下肢の外 傷性運動障害、脳卒中、脳軟化症、重症筋無力症、関 節リウマチ、ピュルガー病、脊髄損傷、進行性筋ジストロフィー
精神の障害用 120号の4 老年及び初老期認知症、その他の老年性精神病、脳動 脈硬化症に伴う精神病、アルコール精神病、頭蓋内感染に伴う精神病、統合失調症、双極性障害(操うつ病) 、 てんかん性精神病、高次脳機能障害、その他詳細不明の精神病
呼吸器疾患の障害用 120号の5 肺結核、じん肺、気管支端息、慢性気管支炎、膿胸、 肺線維症
循環器疾患の障害用 120号の6(1) <心疾患>慢性心包炎、リウマチ性心包炎、慢性虚血性 心疾患、 冠状動脈硬化症、狭心症、僧帽弁閉鎖不全症、大動脈 弁狭窄症、心筋梗塞。
<高血圧>悪性高血圧、高血圧性心疾患、高血圧性腎疾患(ただし、脳溢血による運動障害は除く)。
腎疾患・肝疾患・糖尿病の障害用 120号の6(2) <腎疾患>慢性腎炎、ネフローゼ症候群、慢性糸球体腎炎、慢性腎不全。
<肝疾患>肝硬変、多発性肝腫湯、肝癌。
<糖尿病>糖尿病、糖尿病性と明示された全ての合併症
血液・造血器・その他の障害用 120号の7 悪性新生物など及びその他の疾患

障害年金の診断書は病名でなく障害の状態に合った様式で提出する

1つの病気やケガが原因となって障害の状態になった場合でも、障害の状態があらわれる場所などは異なることがあります。

たとえばガン(悪性新生物)の場合、主な病気やケガからみると、診断書は血液・造血器・その他の障害用の様式120号の7になります。

しかし、ガンによる治療のために下肢を切断した障害であれば、肢体の障害用の様式120号の3の診断書になります。

そして、ガンによる治療で下肢を切断した障害と、抗ガン剤治療による全身衰弱があるの両方の障害の状態がある場合には、、肢体の障害用の様式120号の3の診断書と血液・造血器・その他の障害用の様式120号の7の診断書、合わせて2枚の診断書を提出することになります。

必ずしも障害の状態となった原因となる病名で診断書が決まるわけではありません。

仕事や生活で困難な障害の状態に合った診断書を提出して障害年金の請求をすることが大切です。

【編集後記】

今から7年前に一度だけコンサートホールでマジックを演じたことがあります。
かなり手のこんだもので何ヶ月も練習して苦労しました。

もともとは、コインが手から消えてまた出てくるという手だけで演じるマジックがしたくて学びに行ったのですが、なぜか大掛かりなものを学びしかも客席200超えの満員のホールで演じることになりました。
強いライトをあびると観客がまったく見えず、不思議な感覚で演じました。
家族だけでなく親戚も応援に来てくれて大いに楽しんでいただけましたが。
終了後に高齢者施設の職員の方から施設での演技のオファーがあり、いまから思うと断らずにお受けしてお年寄りの方に喜んでいただけたら楽しかったかなと。
その後マジックから離れてしまいましたが、初心に帰ってコインマジックを学ぼうと、とある有名な海外マジシャンのDVDをAmazonで探しましたが一時的に在庫切れとのこと。再入荷を待ちたいと思います。

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DVDが手に入ったら練習して、年末年始に家族に披露しようかと狙っています。

コロナ禍がさってzoomではなく対面で相談をお受けするときには、ご希望のお客様にはお見せできるかと。

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小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)

小倉健二(おぐらけんじ) 労働者のための社労士・労働者側の社労士 労働相談、労働局・労働委員会でのあっせん代理 労災保険給付・障害年金の相談、請求代理 相談・依頼ともに労働者の方に限らせていただいています。  <直接お会いしての相談は現在受付中止> ・mail・zoomオンライン対面での相談をお受けしています。 1965年生まれ57歳。連れ合い(妻)と子ども2人。  労働者の立場で労働問題に関わって30年。  2005年(平成17年)12月から社会保険労務士(社労士)として活動開始。 2007年(平成19年)4月1日特定社会保険労務士付記。 2011年(平成24年)1月30日行政書士試験合格