健康診断を受けていますか?
年に1回は健康診断をかならず受けましょう!
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保険の種類でがん早期発見に差|NHK 関西のニュース
NHK NEWS WEBによると、健康診断の受診率が低い国民健康保険ではがんの健康診断での早期発見の割合が一番低いとのことです。
がんを早期発見するためには、健康診断を定期的に受けることが重要であることがわかるニュースです。
このニュースでふれられていることではありませんが、その他の病気や生活習慣病の予防を含めた健康のためにも、年に1回は健康診断をかならず受けましょう!
検診でがんを早期に発見できた患者の割合は、加入している公的医療保険の種類によって差があるという研究結果を大阪国際がんセンターなどの研究グループがまとめました。
早期発見の割合が最も低かったのは、自営業の人などが加入する市町村の国民健康保険で、専門家は検診を受ける啓発を進めるべきだと指摘しています。
大阪国際がんセンターなどのグループは大阪府内の36の病院からがん登録と公的医療保険の加入状況のデータを集め、2015年までの6年間に胃がんや肺がんなど5つのがんと診断されたおよそ2万8000人について分析しました。
検診でステージ1以下の早期にがんが見つかった割合を保険の種類ごとにみると、胃がんでは▼公務員などが加入する共済組合が最も高く70.7%▼次いで大企業の社員などが加入する健康保険組合が67.2%▼中小企業の社員などが加入する協会けんぽが61.1%で▼最も低かったのが自営業の人などが加入する市町村の国民健康保険で48.6%でした。
他の4つのがんでも早期発見の割合は国民健康保険が最も低くなっていました。
NHK NEWS WEB 関西NEWS WEB 保険の種類でがん早期発見に差 2022/01/07 08時06分
記事では背景には、検診の情報が加入者に行き届きにくいことや検診の経済的な負担が影響している可能性がある。がん検診の啓発をさらに進めるべきだ
と大阪国際がんセンター部長の話が紹介されています。
自営業の方はサラリーマンのように健康診断を受けることに強制力がありませんので、自営業の方が加入している国民健康保険では健康診断を受ける割合が低くなってしまっているという理由も大きいでしょう。
健康診断を受ける割合が低くなっている結果として、自営業者などが加入している国民健康保険の健康診断ではがんの早期発見が少なくなっています。
サラリーマンであろうと自営業者であろうと、定期的な健康診断を受けることが欠かせません。
サラリーマンには年に1回は健康診断を受ける法律上の義務がある
会社などで働いている方(事業者が常時使用する労働者)に対して、1年以内ごとに1回は定期健康診断を実施する法律上の義務が会社(事業者)にあります。
費用は会社負担(事業者負担)ですので、労働者は無料で健康診断を受けることができます。
1年以内ごとに1回の定期健康診断は、会社の義務であるだけはなく、労働者に受診義務があります。
サラリーマンなど会社で働いている方(事業者に常時使用される労働者)は、年に1回は会社費用で実施される定期健康診断があります。
年に1回定期健康診断を実施することは会社(事業者)の法律上の義務です。
そして定期健康診断を受けることは労働者の法律上の義務です。
会社が受診命令をしても従わない労働者に対しては、懲戒処分をもって対処することもできるとされています。
健康診断Q&A 厚生労働省・沖縄労働局
Q5 会社が実施する健康診断を受けることを拒否する労働者がいる場合は、どのように対応すればよいですか。
労働安全衛生法66条(健康診断)
(1項) 事業者は、労働者に対し、厚生労働省令で定めるところにより、医師による健康診断(第66条の10第1項に規定する検査を除く。以下この条及び次条において同じ。)を行わなければならない。
5項 労働者は、前各項の規定により事業者が行なう健康診断を受けなければならない。
ただし、事業者の指定した医師又は歯科医師が行なう健康診断を受けることを希望しない場合において、他の医師又は歯科医師の行なうこれらの規定による健康診断に相当する健康診断を受け、その結果を証明する書面を事業者に提出したときは、この限りでない。
(労働安全衛生法)労働安全衛生規則44条(定期健康診断)
(1項)事業者は、常時使用する労働者(第45条第1項に規定する労働者を除く。)に対し、1年以内ごとに1回、定期に、次の項目について医師による健康診断を行わなければならない。
1号 既往歴及び業務歴の調査
2号 自覚症状及び他覚症状の有無の検査
3号 身長、体重、腹囲、視力及び聴力の検査
4号 胸部エックス線検査及び喀痰かくたん検査
5号 血圧の測定
6号 貧血検査
7号 肝機能検査
8号 血中脂質検査
9号 血糖検査
10号 尿検査
11号 心電図検査2項 第1項第3号、第4号、第6号から第9号まで及び第11号に掲げる項目については、厚生労働大臣が定める基準に基づき、医師が必要でないと認めるときは、省略することができる。
3項 第1項の健康診断は、前条、第45条の2又は法第66条第2項前段の健康診断を受けた者(前条ただし書に規定する書面を提出した者を含む。)については、当該健康診断の実施の日から1年間に限り、その者が受けた当該健康診断の項目に相当する項目を省略して行うことができる。
4項 第1項第3号に掲げる項目(聴力の検査に限る。)は、45歳未満の者(35五歳及び40歳の者を除く。)については、同項の規定にかかわらず、医師が適当と認める聴力(1,000ヘルツ又は4,000ヘルツの音に係る聴力を除く。)の検査をもつて代えることができる。
年に1回の定期健康診断は、会社(事業者)・労働者ともに法律上の義務です。
健康診断は、できれば毎回同じ病院で受けたい
私自身の経験から実感していることですが、
健康診断はできれば毎回同じ病院で受けたいところです。
昨年(2021年)に健康診断を受けた結果、要再検査となりました。
肺のレントゲン検査の結果、肺のCT検査を受けるように指示が出ました。
むずかしい言葉でかかれていてネットで調べると、どうやら肺に影があるという意味でした。
健康診断を受けた病院では検査ができないとのことで、紹介状をもらって大きな病院でCT検査を受けました。
ドキドキ不安な気持ちで受けたCT検査でしたが、「肺の影」ではなく動脈が写っているもので心配ないと言われホッとしました。
このときにCT検査の結果を説明してくれた医師から「同じ病院で健康診断を受けているので、毎年の結果が継続して残っているので安心できる」と。
紹介状といっしょにCDで経年のデータを健康診断を受けた病院から再検査の病院にわたすことができたのです。
私は、定期健康診断をサラリーマンのときと同じ病院で受けていますので、結果が残っているので比較できるのです。
生活習慣病をふくめた健康管理には経年変化を把握することが大切です。
経年変化を比較できないようなデータ管理をしている小さい病院ではダメでしょうが、健康診断はできれば毎回同じ病院で受けたいところです。
サラリーマンでも自営業者でも、毎年かならず健康診断を受けること。
できれば毎回同じ病院で健康診断を受けることもおすすめです。
【編集後記】
ベランダの雪でつくった雪玉
昨日(2022/01/06)の天気とはうってかわって、今日は雲ひとつなく晴れています。
雪が溶けて凍った上を歩くときに心配なのが転ぶ(転倒する)ことです。
しばらくは転ばないように注意が必要です。
仕事だけでなく、通勤で転んでケガしても労災です。
アパート暮らしの方は部屋の玄関を出たら通勤。
一軒家の方は家の門を出たら通勤。
仕事・通勤どちらで転んでケガしたときでも、忘れずに労災申請してください。
小倉健二(労働者のための社労士・労働者側の社労士)Office新宿(東京都)
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